そもそも、わたしのバセドウ病が発覚したのは、友人に甲状腺の腫れを指摘されてのこと。
発覚した時には、バセドウ病の症状は重症で、言われてみれば典型的な症状がカラダのいたるところに出ていました。
じゃあ、「どうして自分の身体の異常に気付けなかったのか?」……
その答えは、「バセドウ病の症状は、産後や授乳中に現れる症状とそっくり。めちゃくちゃ紛らわしくて、正直わからない!」という感じ。
ということで、産後の当時、出産と授乳による影響だと思っていたことが、実はバセドウ病の症状だった!ということをまとめます。
もくじ
産後の身体の変化。でも実はバセドウ病の影響だった6つのこと

子どもを産むと、からだ中のホルモンバランスが変化します。これは産後のママみんなに普通に起きることで、決してめずらしいことではありません。
ちなみに、長女は「完全母乳」で育ちました。長女の発育はなんら問題なく、離乳食も予定通り進み、元気にすくすく育っています。
バセドウ病が発覚したのは、長女が1歳2ヶ月を過ぎた頃。
長女の産後のことを思い出してみると、実際にバセドウ病と思われる症状が出始めたのは産後6ヶ月頃からでした。
- 髪の毛が抜ける
- 喉が乾く
- お腹が減って、たくさん食べる
- 体重の減少
- すぐに疲れる
- 気分がイライラする
上の症状は、産後のホルモンバランスの変化や、授乳による影響でママが経験してもおかしくないものばかり。
だけど今思えば、過度に上の症状が目立っていました。以下はわたしの経験談です。
髪の毛が抜ける。排水口がよく詰まり、枕は髪の毛だらけ

出産後は、髪の毛が抜けるとよく言います。
わたしが長女の出産で入院していたとき、2人目を出産して一緒に入院していたママさんがこんなことを言っていました。
「産後って、ものすごく髪の毛が抜けるのよね…… 。」
ふむふむ、そうなのか!と思って聞き、「産後=髪の毛が抜ける」という知識を身につけました。
実際に、産後の抜け毛は多く、お風呂や洗面所の排水口はすぐつまってしまう状態でした。
そして朝起きたときは、枕の周辺が恐ろしく、抜け毛だらけに。
実際に出産後のママのカラダは、妊娠中に分泌の増えた女性ホルモンの影響で抜け毛が少なくなった分、髪の毛が抜け落ちるとのこと。
ということで、特に気にしていませんでした。
バセドウ病の場合、甲状腺のホルモンの異常分泌によって、代謝が上がります。
そうすると、髪の毛が伸びるのが早くなり、抜け落ちるのも早くなります。
髪の毛が細くなったと感じている方は、要注意です。
とにかく喉が渇く。1日2リットルほどの水分を軽く消費。そして汗をかく

授乳は、お母さんの血液を赤ちゃんにあげているのと一緒! 水分はたくさん取らなきゃ!
献血に行って血を採ると決まって、「水分をたくさんとってください」とも言われませんか?
母乳をあげているということは、ママの身体から血液と水分を赤ちゃんにあげているということ。離乳食開始前の赤ちゃんは、ものすごい量の母乳を消費します。
母乳をあげていると、喉が乾きます。だって水分をあげているんですから。
ということで、喉が乾くということについても、普通のことだとあまり気にしていませんでした。
バセドウ病の場合、「口が渇く」という症状があります。
そして基本的に「暑がり」になり、体温が上がってとにかく汗が出る。
そうすると、なおさら喉が乾きますよね。冬でも、水分は2リットル以上を軽く消費、そして寒いのに汗が出るという症状がありました。
たえずお腹が減るので、よく食べる。食べてもまたお腹がすく

母乳育児をしているとお腹がすくのよね。
喉が渇くことにも繋がりますが、1日中お腹が減っていました。おやつやら、ごはんやら、おかずやら、たくさん食べていました。
産後は、18キロも増えてしまった体重がまったく戻らなくて焦っていましたが、お腹がすくのむしゃむしゃ食べていました。
「授乳中はお腹が減る」とも言いますので、特別に気にしてはいませんでした。
バセドウ病の場合、代謝が上がり、食べ物を消化するのも早いので(トイレの回数も増えます)、すぐにお腹が空いてしまうという症状があります。
たくさん食べて飲んで、さほど動いていないのに体重がどんどん減る

授乳はエネルギーを使うから、おっぱいダイエットになる!
そんな風に聞きませんか?
でもわたしの場合、完全母乳にも関わらず、長女の生後6ヶ月頃まではまったく痩せずに悩んでいました。
そして生後6ヶ月を過ぎた頃から、突然体重が減り始め、出産前の最後の体重測定から、25キロも痩せてしまったのです。
そのときは、「おっぱいってすごいんだなぁ。」と、純粋に思っていました。
生後6ヶ月というと、ちょうど長女のおっぱい消費量がMAXに達していたころでもあったので、それぐらいにしか思わず。
バセドウ病の場合、「体重の減少」は代表的な症状の一つ。
代謝が高すぎて、常に全力疾走状態のカロリーを消費しているから、普通にしていても痩せてしまうのです。
すぐに疲れる。息が切れるし、いつも貧血気味

妊娠中〜出産後は、家にこもりがち。体力がなくなったなぁ。。
たまにお外に出かけても、すぐに「疲れたなぁ」と思うようになりました。
そもそも妊娠中も活発に動けるわけではないので、単に「体力が落ちた」と思って気にも留めていませんでした。
このころ、朝起きるのが非常に辛かったです。
ときにはめまいでフラフラして、何もできないということもあり、今思えば、結構具合が悪い時期でした。
「授乳による貧血だろう。」と思っていましたが、健康診断では、貧血検査でひっかることはありませんでした。
バセドウ病の場合、「疲れやすい」というのも代表的な症状です。
常に全力疾走状態の身体なので、その反動が大きいからです。
イライラする

24時間の赤ちゃんの育児は、とっても大変です。
昼夜問わず泣くぽんに、おっぱいをくわえさせ、常に寝不足状態の日々・・・。
特に、夜中にまとまって寝られないというのは、精神状態を追い込まれる原因になります。
産後ちょっとしたことで、イラっとすることが増えました。
例えば、長い時間待っていられない、些細な言葉に反応してしまう(特に姑の!笑)、お店の店員さんの説明がよくわからないと怒りそうになる、などです。
もとは、そんなに気性の激しい性格ではない(と自分では思っている)ので、イライラしてるなぁという自覚がありました。
これはすべて、夜間の授乳による寝不足と、育児疲れによるものだと思っていました。
しかしこの「イライラする」というのも、バセドウ病の症状のひとつなのです。
集中力の低下や、早口になってしまうという症状も当てはまっていました。
以上6つの症状については、こちらのページを参考にさせていただきました。
参考:金地病院ホームページ バセドウ病について 原因と症状
まとめ
バセドウ病だとまったく自覚していなかった頃のわたしは、ちょうど「産後の身体の変化が大きい時期」と重なっていました。
逆に言えば、産後こそ、バセドウ病が発症する時期として大きなタイミングでもあるのです。
20代後半~30代前半の女性に発発症する率が高いと言われているバセドウ病ですが、この年代の女性はちょうど出産を迎える方が多いとも言えます。
もちろん、そもそもバセドウ病の発症の原因はわかっていませんので、出産を機に発症するとは一概には言えません。
産後こそ、自分の身体について、注意深くいたわってあげる必要があるのです。
そうは言っても、育児が忙しく、寝る暇も十分に取れない中で、自分の不調に気付くのは至難の技です。
ですので、次に挙げる6つのことのうち、産後半年以上経っても落ち着かない症状があるような方は、少し注意してくださいね。
- 髪の毛が抜ける
- 喉が渇く
- お腹が空いて、食欲が止まらない
- 体重が極度に減っていく
- すぐに疲れる(体力が落ちた)
- イライラする(短気になる、早口になる)
この6つのことは、すべて通常の産後にも起こりうることです。
しかし、産褥期を経て、授乳のピークが落ち着く6ヶ月過ぎには、落ち着いてくる場合も多いです。
今一度、自分の身体について考えてみてください。
これから出産を迎える方については、こちらの6つ挙げた事柄に対しては、ほとんどのママが感じる身体の変化でもあります。
この症状があらわれても、焦らず、できるだけ休息を取って、心配であれば周りの親しい方に相談してみるのもいいかもしれません。
妊娠と出産は、お腹の子によっても具合が変わると言われています。
わたしも次の子が妊娠できた場合、どんな身体の変化が待ち受けているかわからず、とっても心配ですが、ぜひ2人目も身ごもりたいと思っています。