バセドウ病の血液検査しても、何がどんな悪さをしていて、何がどうなれば病気がよくなるのか、一般人にはさっぱりわかりません。
お医者さんにとっては、血液検査のなんて日常茶飯事なので、患者から突っ込んで聞けないまま診察がおわってしまうなんてことも、あるのではないでしょうか。
この記事では、血液検査の実施とその推移について書きたいと思います。
もくじ
バセドウ病の血液検査の頻度は?

よほど重症な人や、妊娠初期などで予断を許さない場合などを除き、基本的には月1度血液検査を実施していきます。
これが病状がよくなる(落ち着く)につれ、1ヶ月が2ヶ月へ、2ヶ月が3ヶ月へと検査の期間に開きが出てきます。
もう一つ、実はバセドウ病の血液検査は月1度しか保険適用ができないという事情もあります。
月2回以上やってもいいらしいのですが、患者さんの自己負担額は変わらず、病院側が保険適用外になった部分を補填しなければならないという仕組みが存在しています。
ということで、よほど重症でない限り、お医者さんは月2度以上血液検査をやりたがらないのです。(つまり、2度以上やってくれるお医者は相当良心的ということ。)
現に、私の通っているお医者も月1度だけ血液検査しています。お薬を飲んでも劇的にすぐ良くなるということは少ないので、普通なら1ヶ月に1度で十分ですよ。今のところ問題はありません。
私の場合は月末に採血して、次の月の月初に結果と処方箋が出るサイクルで通院しています。
つまり、月2度通院しています。
2018年3月現在、3ヶ月に1度ほどの通院になりました。
血液検査の結果は、どんな数値を見るのか?
この写真の数値は、初めて行った内科で出た数値です。
項目としては、TSH、T4、TSHレセプター抗体というところに注目してください。どれもおかしな数値になっていますよね。笑
びっくりマークが付いているところです。
この数値については、次のリンク先のサイトがわかりやすく説明してくれています。
以下、抜粋です。
甲状腺ホルモンは、脳の下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)の作用によって、その分泌が促進されます。
このホルモンが過剰になったり、不足したりすると、甲状腺ホルモンにも過剰や不足が見られるようになります。この検査では、これらのホルモンの分泌機能に異常がないかを調べます。
甲状腺ホルモンは体内のタンパク質合成やエネルギーの代謝、酸素消費などの能力を高める作用があり、その種類はT4(サイロキシン)とT3(トリヨードサイロニン)に分かれます。
しかし、血液中のT4、T3はタンパク質と結合しており、ホルモンとしては作用しないため、逆にタンパク質と結合していないFT4(遊離サイロキシン)、FT3(遊離トリヨードサイロニン)も測定します。
バセドウ病の数値の特徴としては、TSH(甲状腺刺激ホルモン)が低く、T3、T4、レセプター抗体は高くなるというのが典型的な特徴だとのことです。
(私はまさにこれです)
現在、バセドウ病の直接的な原因は不明だそうですが、仕組みはかなり解明されています。
T3とT4が甲状腺ホルモンを分泌するのね。バセドウ病の場合は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されている状態なので、T3・T4の血液検査の値は高くなるはず。
TSHは、甲状腺ホルモンの司令塔の役割で、通常なら「今日はこれぐらいの甲状腺ホルモンが必要だから、T3・T4よ、がんばって甲状腺ホルモン作ってね!」と指令を出すはず。
が、しかし、すでにT3・T4が働きまくっているので、TSHには仕事がありません。
つまり失業中のTSHは全然働いていないので、0.1未満の極小の値になってくるの。
いろいろな症状の方がいますから一概には言えませんので、ご了承ください。この記事に載せている写真は、すべて私の血液検査の結果です。
バセドウ病の専門医に通院し始めた頃の血液検査の結果
上の写真とは様式が変わりました。こちらが現在通院中の病院での検査結果です。
上にずらーっと並ぶ数値は、副作用の検査項目。白血球の数や、血糖値、肝機能、腎機能など2ヶ月に1度調べています。
甲状腺の数値としては、一番下になります。
ここで出てくるT3は、T4と似たようなものなのですが、主治医いわく、
「T4で測定してもいいのだけど、12以上は測れないから、あなたの場合振り切っているから、最初の数値の実際のところはわからない」
とおっしゃっていました。
ですので、こちらの病院ではT3で測定するとのことです。
これを見ると、3ヶ月間TSHは低い値のままですが、T3は順調に下がり、6月には正常値の範囲内に入りました。
これが薬の効果です。
(このあとチウラジールを半分の3錠に減らしたら、見事T3が元通りの高い値に返り咲きましたが!)
チウラジールを飲んでからの甲状腺の数値の推移が見たい方はこちら
一般的に、バセドウ病の投薬治療は、始めて3ヶ月ほどでその人にとって効きやすい治療かどうかわかるということも言われています。
幸いにも私の場合は効果が出ているパターンでした。
数値にはすぐに大きな変化はありませんでしたが、薬を飲み始めて1ヶ月も経つと、気になっていた症状は徐々に改善して行きました。
しかし、「治った!」という状態は、必ずTSHが通常値になっている必要があります。
TSHを正常値まで持っていかないと、薬をやめた時に、すぐに元に戻ってしまう可能性が高いからです。
